アメリカをはじめとして「STEM教育(ステム教育)」が浸透し始めてきています。
- Science
- Technology
- Engineering
- Mathematics
の頭文字をとって、STEM教育。すなわち、
- 科学
- 技術
- 工学
- 数学
の教育に力を入れていこう、という教育界の試み。
昭和や平成とは違い、これからの教育の新しい形。今までの「机に向かってガリガリ勉強」ではなく「AI時代やグローバル時代に適応できる人材を育成していくシステム」を新たに目指しています。
子供のうちからこのような教育をすることによって、今後世界で通用する人材を増やしていこう、という試みでもあります。
STEM教育(ステム教育)の種類
上記したメインの「STEM教育」(ステム教育)のほかにもいくつか言い方や考え方があります。
例えば、
芸術を加えたSTEAM教育(スティーム教育)
上記のSTEM教育に「Art(芸術)」と加えた教育がSTEAM教育。
想像性や独創性を加え、活用して現実社会の問題に取り組み、そして解決をする力を養うことを目的としています。
応用数学を加えたSTEAM教育
芸術を加えた「STEAM教育(ステム教育)」とスペルは同じですが、こちらは「Applied Mathematics」の「AM」で、応用数学を取り入れ力を注ぐ教育。
eSTEM(イーステム)
STEM教育(ステム教育)に「environmental(環境教育)」を加えたものがeSTEM教育。
話題になっている環境問題や産業環境や生活環境など、環境に関する身近なものから世界規模まで多岐に学び、どのように問題に取り組み、解決をしていけばいいのかを考えられる人材を育成していこう、という目的があります。
METALS教育(メタルス教育)
STEAM教育(ステム教育)に「Logic(論理学)」を加えたものがMETALS教育。
アメリカのコロンビア大学が導入した教育で、比較的新しく、論理的思考の向上を目的とした教育。
GEMS(ジェムズ)
「Girls in Engineering, Math, and Science」の略で、女性をSTEM分野に進出させるために考えられたプログラム。
未だに「Engineering, Math and Science」の分野は男性社会。女性も増えてきていますが、もっと女性にこの分野に進出してもらうためのプログラム。
男女平等や女性の社会進出を促すために、この取り組みを行う機関が増えてきています。
GEMS(ジェムズ教育)
上記と同じスペルですが、内容は「Great Exploration in Math and Science」の略で、主に体験型の数学と科学を主体としている教育。
実験などを通して、子供たちにもっと数学や科学の楽しさを教えるための教育。
日本でも注目されるSTEM教育 (ステム教育)

アメリカでまずはSTEM教育 (ステム教育) が始まりました。
IT関連の技術者はいましたが、数が不足し、もっと早い段階から人材を育成することが迫られ、段々と環境が整えられてきました。
オバマ大統領時代にアメリカは年間数十億ドルの予算を投入し、STEM教育 (ステム教育) を通じて優れた人材を育成し、現在ではその分野のリーダーになる人材まで輩出するほどに。
その影響を受け、アジアの新興国でもSTEM教育 (ステム教育) が取り入れられ始めました。インドでは数学教育が盛んなこともあり、どんどん優秀な人材が育ち、今では主要な会社の取締役には、大抵インド人が名を連ねていることが多いです。
そんな経緯もあり、日本では文部科学省が「2020年度からプログラミングを必修とする」と発表。STEM教育先進国から遅れること10年、やっと日本でも始まることが決定しました。
STEM教育 (ステム教育) は子供にどのような影響をもたらすのか

IT機器が産まれたころから普通にあり、小学生になる前からタブレットを自在に操る世代にとっては、入りやすい分野なのではないかと考えられています。
将来的にテクノロジーはもっと進歩することを考えると、初期段階から触れてどのような仕組みになっているのかを理解し、想像力や創造力を養い、自分で考えて作る、というのは今後にとってとても重要な意味を持つのではないかと思われます。
STEM教育(ステム教育)は「作ったら終わり」ではなく、実際に動かした後に不具合がある場合の修正までが含まれています。
実際に全工程を体験することによって、「考える力」「行動に移す力」「改善点を探す力」「解決力」が身に付き、今後に役立つことでしょう。
実際にプログラミングをすることによって、「なぜタブレットの中の物が動くのか」や「タブレットと連携しているおもちゃがなぜ動くのか」などを体験しながら学べるのは、今後に大きな影響を与えるのではないかと考えられています。
STEM教育 (ステム教育) おもちゃを使って

「プログラミングなんてできない」「何をすればいいの?」と思われるかもしれませんが、知育玩具を使用して、家でSTEM教育(ステム教育)を身に着けることも可能です。
また、今後学校で行われる教育を、家で準備しておき、お子さんがスムーズに授業に取り組み、成功体験を増やすことによって、お子さんの能力を引き出すことも可能。
子供向けのプログラミング教室もあるので、家で教えられなくても、このようなプログラミング教室で楽しみながらほかの子供たちと学ぶこともできます。
STEM教育 (ステム教育) のまとめ

STEM教育(ステム教育)とは
- Science
- Technology
- Engineering
- Mathematics
の略で、2020年度から必修化される学校教育の一つです。
親世代には少し否定的な方もいると思われますが、今後テクノロジーが後退することはありません。
プログラミングスキルやそれに伴う創造力、問題解決力は必要不可欠。
お子さんの「自分で学び、解決する能力を養う」は子供たちの未来には必要だと思われます。
STEM教育(ステム教育)の意味や正しい知識を身に着け、親子で準備をして今後の教育に臨みましょう。
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